あわいびと (Awibito) とは:
- 美鵬成る駒(うた・和太鼓)、佐藤錦水(尺八・篠笛)、中村力哉(ピアノ)の3人による日本の民謡ユニット。
2011年の東日本大震災に際し、「ふるさとを想う気持ちは、明日へ向かう私たちの力の源となるのではないか。その力のひと粒になれたら」という思いから、中村の呼びかけにより連帯し、プロジェクト名「ひと粒のちから」としてスタートした。
- 同年5月、福島県民謡『相馬二遍返し』をアレンジ・録音してYouTubeに公開。以降、被災地に伝わる唄を取り上げ、「私たちの故郷のために ピアノで織りなす東北民謡」シリーズとして2012年8月までに6曲を順次YouTubeにアップ。
(参照:ひと粒のちから YouTube Play List)
和声という概念を持たない民謡(日本古来の民の唄)をピアノの響き(西洋音楽に生まれた和声)に包み、新たな色彩と陰影の中に東北の豊かな風景を優しく浮かび上がらせている。
- 録音のYouTube公開から様々な繋がりが生まれ、同年12月に南三陸町(宮城県)を訪れたのを始めとして、被災地での慰問ライブ演奏も行っている。
- CD化を望む多くの声に応えるかたちで、2015年11月、当プロジェクトの記録としてCDアルバム『ひと粒のちから〜里景色〜』を全国リリース。YouTubeに公開した6曲に加え、新たに2曲を録音・収録した。
- アルバム制作を機に、この3人の音楽ユニットとして「あわいびと」と命名。
「あわいびと」は、「異なるふたつの世界の間(あわい)に棲む人。媒介者」の意を込めた創作言葉。
- 西洋音楽の観点から日本の民謡を解体・再構築するのではなく、あくまでも日本の民謡の中に立脚し、土地に根差してきたうた本来の姿を大切にしながら、過去と現在、伝承と創出、人と人との間(あわい)に更なる交流を深めていこうとしている。
あわいびとのアレンジについて:
伝承と創出のあわいに(民謡のアレンジについて)
プロフィール:
美鵬 成る駒 | (うた/和太鼓) |
東京都出身。父・美鵬流囃子方・美鵬駒三朗の手ほどきにより日本民謡に触れ、3歳で初舞台を踏む。長唄囃子は福原流・福原美鶴の称号を持つ。エネルギッシュな躍動感溢れる和太鼓は海外公演をはじめ、TV、ラジオでもお馴染み、創作太鼓の作品も数々手がけている。爽やかな唄声はCM、映画、アニメ、ゲームソフト、パチスロなど幅広い分野でその音を響かせている。先人が残してくれた宝物である民謡を未来に残すべく伝統を受け継ぐ一方、従来の枠組みを超えた活動も精力的に展開している。
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佐藤 錦水 | (尺八/篠笛) |
東京都出身。10歳の頃より祖父・民謡尺八演奏家「故初代 佐藤錦水」の手ほどきで尺八を始め、のちに琴古流尺八演奏家・三橋貴風師、篠笛・能管を福原流囃子方・福原徹師にそれぞれ師事。福原流より福原百史の号を許される。様々なバンド、放送局、レコーディング、舞台などで多数のアーチスト(MUSASHI、SHAH、伊藤多喜雄、岡林信康、宇崎竜童、角松敏生、京田誠一、上妻宏光、Ma-Ka、木乃下真市、他多数)と共演。国内外で活躍中。
中村 力哉 | (Piano/和声付け) |
東京都出身。6歳よりピアノを始める。大学在学中にピアニストの岩崎大輔に師事。ジャズを中軸に多様なポピュラー音楽から日本の民謡や雅楽まで、ジャンルを大きく超えて数々のグループやセッションに参加し、ライブ、コンサート、ミュージカル、TV、レコーディング等の演奏活動を重ねる。オリジナル・ユニット「mcasi mcasi」で2002年にアルバム『ホコラ』を発表。伊藤多喜雄、真梨邑ケイ、秋元順子等をサポート。作・編曲家としての活動も多岐に渡る。
Rikiya Life is Now/ピアニスト・中村力哉のブログ